東海工場と吉野彰博士
2022年08月18日
旭化成の東海(とうみ)工場(当時)。土木工事の発破に使うダイナマイトなど、いわゆる産業火薬の主力工場である。昭和の初め、旭化成は硝酸の量産に成功し、それを原料に火薬製造(化薬事業)に乗り出した。繊維から多角化の道を歩んだなか、化薬事業は社の源流のひとつだ。
1986年後半、初めて訪れたときには「冬にはイノシシが出る」と聞いた。ここがリチウムイオン電池の誕生で重要な舞台になるとは、当時は夢にも思わなかった。